デンタルフロスの重要性を日本はまだ知らない

戦後の混乱を乗り越え、みごとに先進国の仲間入りを果たした日本。
少々かげりは出てきたものの世界的な経済大国でもあり、さまざまな面で世界のトップレベルを走る国です。
ところがそんな日本でも、世界に遅れている分野も存在します。
それは、意外なことに「オーラルケア」の分野。
清潔好きで毎日お風呂に入り、体臭にも気を配って抗菌製品が飛ぶように売れる国なのに、なぜか口腔内にはあまり関心がもたれていません。
アメリカやスウェーデンなど欧米の国においては、歯が痛くなってから歯科医にかかるのではなく、予防歯科診療を受けるのが一般的です。
また健康診断とともに定期歯科検診を多くの人が受診する習慣を持っていますし、何より大切な毎日の歯磨きにも大きな意識差が。
それが、デンタルフロスの普及率です。

歯磨きは毎日の口腔内の清掃であり、汚れや菌をかきだすことでお口の健康を守っています。
しかし、どうしても普通の歯ブラシの形状には限界があって、奥の歯の裏側や歯と歯の隙間、いわゆる歯間には手が届きません。
そこで残してしまった汚れはバイオフィルム(雑菌の巣)となり、酸が寝ている間などに歯を溶かす虫歯となってしまいます。
日本人は歯ブラシを一本しか使わない方が多いですが、スウェーデンなど欧米ではたいてい「デンタルフロス、スポットブラシ、歯ブラシ」のように複数のオーラルケアグッズを職人のように使い分けて虫歯予防に役立てています。

デンタルフロスとは、細くしっかりとした繊維で出来た糸です。
これを指にかけて歯間に差し入れ、前後に動かして普通の歯ブラシでは落とせない汚れをかきだします。
慣れていないと歯肉を傷付けてしまうので、ブラッシングと同様やさしく行うのがコツです。
歯間が狭い場合はさらに専用の極細のデンタルフロスを使用します。
またスポットブラシとは、非常に毛の束が小さく円錐状に先のとがった歯ブラシのことです。
たいへんに小さいため奥歯の後ろ側にも届きますし、歯間の清掃に使う方もいます。
舌を磨く専用の器具や洗口液も含め、何種類もの道具を使い分けてはじめて複雑な構造の口腔内をきちんと清掃できるのです。

通常の歯ブラシにも、注意点はあります。
使い方もそうですが、面倒がって適正な交換時期を逃して使い続けると毛先がひろがって清掃効果はグンと落ちてしまいます。
こまめに交換し、常に機能を発揮できる状態を維持する必要があります。
上記すべてのことは欧米では当然でも、日本で実際に行う人はまだまだ少数派です。
とくにデンタルフロスは使用すると非常に効果的ですので、未経験の方は是非一度試して効果を実感してみましょう。